子育ての時期も「光陰矢のごとし」
PTA会長 哘 清悦
子どもから教科書を借りて、昔習ったことを思い出しながら子どもに勉強を教える。
自分のスポーツ経験を活かし、子どもが大会で良い結果を出せるように指導する。
規則正しい生活習慣を身に付けさせる。
テストや受験の前はテレビを付けず、子どもが勉強に集中できる環境を家族で作る。
これが私が父親としてできると思っていたことだったが、実際は、教科書を借りて開いて見ることもなく、部活動の練習はおろか、最後の中体連の応援にも行けず、生活は子どもよりも自分の方が不規則で、テストの日がいつかも覚えておらず、「宿題はやったか」と声をかけるのがやっとだった。
子どもにしてあげたいと思っていたことがほとんどできなかったことを痛感している。二度とない子育ての時期は、思い描いていた父親像とかけ離れた父親で終わってしまった。
子どもと共に過ごす時間の貴重さを今しみじみと感じているが、それでも今年度は楽しい思い出を結構残すことができた。
1年生の学年行事のソフトバレーでは、私の安定したサーブのせいで点差が開き過ぎ、場をしらけさせてしまった。
次の試合では1年男子が劇的な逆転勝利を収めたので非常に盛り上がった。
3年生の学年行事は、五所川原市に行き、津軽金山焼を体験した。私はこれから毎日使う茶碗を作るつもりで真剣に取り組んだが、文化祭で展示されていた自分の歪んだ茶碗を見て、すっかりその気をなくした。
今思えば仕事よりもPTA行事を優先させて参加して本当に良かったと思っている。
保護者の皆さんには、PTA活動を利用し子どもと過ごした楽しい思い出を、一つでも多く残して欲しいと思っています。