天間西小入学式、新入生27名、子ども手当と学力の格差

  新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは今日から天間西小学校の児童として毎日勉強することになります。これからどんな生活が始まるだろうかと、希望と不安が入り混じり、ワクワク・ドキドキしていることと思います。
 学校はとても楽しいところです。クラスメート27名の名前を早く覚えて全員仲良しになって下さい。上級生の皆さんは、自分の弟や妹だと思って、しっかりと面倒を見てあげて下さい。

 話は変わりますが、今、学校を取り巻く環境、教育現場を取り巻く環境が大きく変わろうとしているように感じます。

 3月に本校を卒業生した児童数は43名、そして、入学した児童数は27名、少子化は緩やかにではなく加速して進んでいます。
 少子化の原因はいくつかあると思いますが、保護者の経済的負担を軽減し少子化を食止めようと、子ども手当を公約に掲げた民主党に日本の政治を変えることを国民が昨年託しました。
 37兆円の税収しかない中で、5兆円もの税金が、県・市町村・学校を飛び越え、PTA会員でもある保護者に直接戻されます。
 七戸町の教育費の予算が7億円弱であるのに対し、今年度は2億円、来年度からは4億円もの子ども手当が、七戸町の保護者に直接支給されます。
 PTA予算175万円の本校においては、今年度は3,800万円、来年度は6,700万円が保護者に直接支給されます。

 もう一つの大きな変化は、これまでのゆとり教育が見直され、小学校においては来年度から教科書のページを4割、授業時間を1割増やすという動きです。
 資源が乏しい日本が世界の中で生きていくには「世界一の技術」を持つしかありません。そのための人材を育てるためにも教育に力を入れるべきだし、その考え方や方向性は正しいと思っていますが、増やす授業時間数や学習内容に見合うように教職員も増やすと打ち出してはいない点が重要なポイントだと思っています。

 平成16年から文部科学省は、コミュニティスクールを推進してきました。子どもの教育は教職員だけに任せるのではなく、学校と保護者と地域住民が一体となって地域の子ども達を育てるという考え方には私も賛成です。
 しかしその一方で、経済力の格差が、子どもの学力の格差にもつながっているという現実にも目を向けなければなりません。
 学力の格差を小さくするためには公教育を充実させなければなりませんが、それに必要な財源が、「子ども手当」という形で、知事でもなく、町長・教育長でもなく、校長でもなく、保護者に直接渡されます。
 学力の格差を一層拡大しかねない無謀な政策とも言えますが、国民の意識・保護者の意識を変えるための勇気ある政策とも言えます。家庭の教育力と地域の教育力、そして、保護者の教育に対する意識が試される時がやってきたと感じております。
 この大きな変化を的確に捉え準備を進めたPTAと、それができなかったPTAとで子どもの学力に差が出ると私は予想しています。

 これまでの何倍もの責任の重さをPTA会長として実感しておりますが、先生方と保護者の皆様と知恵を出し合い大いに議論し、町の支援も頂きながら、明るく楽しい天間西小学校という目標に、学力の高い天間西小学校という目標をプラスして頑張りたいと思っておりますので、ご協力下さいますようよろしくお願い致します。

 「目標のある子はけっしてくじけない」の標語の通りです。
 新入生及び在校生の皆さんは、「テストは全部100点を取る」という目標を持って勉強を頑張って下さい。

 誠に簡単ではございますが私の
祝辞とさせて頂きます。
 本日は誠におめでとうございます。

 平成二十年四月七日
            
天間西小学校PTA会長  哘 清悦


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