七戸町議会議員の哘清悦です。
令和4年4月に着工した総合アリーナが完成しました。今月16日に落成記
念式典が開催され、16・17日の二日間、オープニングイベントが開催され
ます。
楽しいイベントをたくさん用意しているようです。御誘い合わせの上ご来場
下さい。
総合アリーナが建設されるまでの経緯について簡単に説明致します。
旧七戸町と旧天間林村が、「町名は七戸町、本庁舎は天間林地区」という合
併協議の最も大きな二つの事項に合意して平成17年3月に合併し、今の七戸
町となりました。
国が市町村合併を推進するために用意した誘導策が合併特例債という地方債
で、返済する元利償還金の70%が普通交付税によって措置されるため、有利
な財源とされています。
その一方で、公共施設建設後は施設の維持に掛かる経費は全額自治体の負担
になるので、無理のない規模での計画と、稼働率を高めるための施設運営が求
められます。
合併後10年以内とされていた合併特例債の期限が、平成23年に東日本大
震災が発生したことにより、被災地は10年、非被災地は5年、期限が延長さ
れました。
私は一般質問で、まだ残っている合併特例債は有効に活用すべきだと提案し
てきました。
その時に候補として浮上したのは、新体育館と新庁舎でしたが、両方に使用
できる程は残っていないということで、青森県で開催され、七戸町が剣道の会
場となる国体に備え、新体育館に合併特例債を使うことになりました。
本庁舎は平成29年度に8千505万円、七戸支所は平成30年度に約1億
4千565万円を掛けて耐震補強工事を施し、本庁舎は令和15年までは使え
るようにしました。
新体育館は、教育施設に該当するので、当初は、文部科学省の半額補助を利
用する予定でしたが、その後、約5億円有利になると思われる国土交通省の補
助金と過疎債に切り替えることになりました。
多少追加工事も増えましたが、それに合わせて名称も総合アリーナに変わり
ました。
総合アリーナ建設に使わなかった合併特例債は、今年度の旧天間舘中学校と
旧榎林中学校の校舎と体育館の解体に使うことになり、それぞれ約5億円と3
億8千万円を見込んでいます。
七戸体育館も解体する予定で、約1億6千万円を見込んでいます。
4月1日から供用開始となる総合アリーナの建設費について、3月6日の一
般質問で財源の内訳について質問しました。総合アリーナ全体の工事費は37
億338万8千700円。
その財源内訳は、国庫補助金が7億2千215万8千円、過疎債が29億7
千940万円、一般財源が183万700円。
その全工事費が、町内業者で組織された各工事共同企業体及び町内業者に支
払われたとの回答を得ました。
そのことから七戸町が一般会計から支出する金額を計算すると、8億9千5
64万4千270円、約9億円となります。
約9億円を使ってその4.13倍となる約37億円の固定資産を取得し、か
つ、100%町内の業者の仕事として創出できた事業であり、補助率は76%
と極めて高く、財政的にも非常に効果的な事業を行ったと評価しています。
一方で、私は当分必要ないと思っている新庁舎は、予定総額34億円の内、
13億円は起債を想定しています。
その70%の9億1千万円が普通交付税によって措置されると想定すると、
補助率は27%に過ぎません。
総合アリーナが投資額の4.13倍の固定資産を取得したのに対し、新庁舎
は1.37倍の効果しかありません。